鬼滅の刃

鬼滅の刃が凄い人気ですね〜

私は息子がAmazonで観ていたので、それがきっかけで観ました。映画も息子と観に行きました。

深くは考えずに普通に面白かったです。ただし沢山の人が惨たらしく死んでいくところが観てて嫌だったのと、登場人物達のやたらとせつない物語が息苦しさを覚えましたけど。

なんであんなにも人気があるのでしょう?多くの諸説があるかと思いますけど、私が考えるには、まず一つ目に登場人物達がハッキリと自分の物言いを表現しているところに魅力があるのではないかと思います。

 炭治郎は普段でも戦闘中でも心に思った事が余すところなく言葉で表現されています。

他の漫画でもその部分は同じと思いますが、鬼滅の刃の違うところはその内容が共感出来るところなのだと思います。炭治郎のセリフは共感できる文言が多いんですよね。そして真面目で優しく実直な炭治郎の言葉は優しく力強くて元気をくれます。

善逸に関しては、「いやだよ〜」「死にたくないよ〜」「面倒くさいよ〜」「女の子と仲良くしたいよ〜」などなど率直に気持ちを表現してますよね。しかも大声で。

実際に子ども達(大人もですが)だって「勉強したくないよ〜」「学校面倒くさいよ〜」とか思ってるけど、善逸みたいに大声で言わないですよね。っていうか言えないですよね。そんな事ばかり言ってたら怒られますからね。

善逸は子ども達の正直な気持ちの代弁者なのだと思います。

猪之助は何も考えずに兎に角猪突猛進な訳ですけど、昨今ああいう子どもって周りにいないですよね。昔は「ウオー!」とか「よっしゃー!」とか感情をストレートに表現して感情任せに生きていたヤツっていたと思いますけど、今はそう言ったキャラは椅子に座らされ、口を閉ざされ、周りに迷惑をかけないように我慢してますよね。でもたまには猪之助みたいに叫びたくなるような時ってあると思いますよ。誰でも。

 何も考慮せず、気を使わず、自分の思いの丈を咆哮して突き進みたい時ありますよ。

猪之助は代わりにやってくれています。

最近はSNSもそうですけど、子ども達でさえ自分の思いや気持ちをストレートに表現できる機会が少なくなって来てるのではないかとおもいます。余りにも周りに気を使いすぎて、冷静で論理的で感情を抑えてコミュニケーションを取る事が良しとされて、人からの「いいね(評価)」を常に意識している様な感じを受けます。

 そういった社会の風潮の中で、率直に物を言うキャラクター達は魅力的なのではないでしょうか?

 私は漫画よりアニメの方が好きです。戦闘シーンで呼吸を使う場面とか色も鮮やかで描写がとても綺麗です。

 ところで作中に全集中ってありますけど、スポーツや武芸をやっている人なら全集中を使っている人は多いんじゃないかと思います。

 私は武芸をやっておるのですが、たまーに全集中の状態になる事があります。たまーにですけどね。作中の呼吸とはちょっと違いますけど、呼吸は大事ですね。

呼吸に意識を集中する事で、余計な思考を抑える事ができます。思考は普段目まぐるしく次から次へと浮かんでは膨らみ、頭の中を占拠していますけど、思考が落ち着き静かになると、感覚だけの状態になるんですよ。自分の胃腸がグニュリと動く感覚さえも、まるで胃カメラの画像を観ているように詳らかに感じたりするんですよね。筋肉が軋む感覚も、空気の動きも感じるようになって来て、その感覚が自分の周囲により広く拡がっていくと何メートルも離れた背後から物を投げられても何気なしに避けられるんでしょうけど、それは難しいですね。そこには全く感情や意識がなく、ただ感じる肉体がここにあるって感じなんですよね。そういう時って身体が自在に動くんですよ。そういう状態を多分「ゾーン」とか言うんでしょうね。

ポイントは呼吸に意識する時、身体を出入りする息ではなくて、呼吸する身体の動きに意識を集中する事だと思います。仏陀は瞑想について、呼吸が最も有効であり、その他の手法を否定してたようですけど(記憶が正しければ)。自分に合ったやり方があると思いますけどね。ヨガとか太極拳とか。

 作中に全集中常中と言ってますけど、あれはかなり高度ですね。流石に常中できる人ってなかなかいないと思いますよ。せいぜい数分じゃないですかね?

ちなみに私、岩を斬る事は出来ません。

 鬼滅の刃の連載は完結したわけですけど、ここまで人気沸騰したにも関わらず、完結したってところは良かったと思います。

 いつまでも人が鬼に食い殺されるところなんて見たくないですからね。そして鬼によって苦しむ人が二度と出てこなくなって良かったです。

 所謂ラスボスは鬼舞辻無惨(漢字変換が一発で出てきてスゴイ!)ですけど、作者にとってのラスボスは集英社なんじゃないかと思いますよ。

だってこんなに人気が出てるんだから、これからも話を続けていけば漫画もアニメも売れるに決まってるじゃないですか。ONE PIECEみたいにダラダラと戦い続けていけばそれなりに売れ続けると思いますよ。

集英社かどこか分からないけど、「鬼滅の刃やめないで」って作者はかなり懇願されたんじゃないですかね?

 最終話を読むに、きっと作者の想いはラスボス「売りたい人達」に打ち勝ってちゃんと遂げられたのだと思います。

 イカの塩辛食べたらなんだか白ごはんが欲しくなるように、鬼滅の刃観たらサザエさんが観たくなりました。サザエさんの様な普遍的なアニメはいつの世もこうした役目を担っているのかもしれませんね。サザエさんも偉大です。

日本人にとってアニメ界の白ごはんサザエさん。

どこもかしこも鬼滅の刃だらけですけど、観た事ない人は一回観といてもいいと思いますよ。年末の暇つぶしにでも。面白いですよ。

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